カーグラのトークショーに行ってきた
私の記憶力のピークはたぶん中学生の頃で、当時F1にガチはまりしていて、図書館から借りてきたF1のデータブックみたいのをアテもなく延々とながめていたときに覚えた単語が記憶のどこかに残っているみたいで、それがいまだにポロッと出てくることがあります。
ジョー・シフェールもそう。
あれ?その名前、聞いたことあるなあ。
と思い出したのは、働くようになってから。
自分で稼いで生活できるようになった証に、ホイヤーを買おうってちょっと調べ始めたときです。
結局買えたのは、安いやつだったんだけど。
その次に思い出したのは、ブエミがデビューしたとき。
スイス人ドライバーって何人いたんだっけ?
どんなドライバーだったのか知ったのはこの頃です。
で、またしばらく忘れてました。
そのうち、昔のレースを漁りたくなって、最近はもっぱら昔の動画や書籍をパラパラ楽しむようになりました。
栄光のル・マンを楽しめるようになったのも、ここ数年のことです。
そうこうしてるうちにこのトークショーの案内を見て、また再会しちゃったんだ、ジョー・シフェールに(シファートは英語読みで、本人はどっちの呼び方も許容していたらしい)。
しかも、お話をしてくださるのが間瀬明さんと言うから、これは是非参加したい。
で行ってきました、表参道。
その安いホイヤーつけて。
【内容】
・加藤さん挨拶。兵庫、名古屋から来てる人がいるらしい(!)
・トークショー開始
・出会い、アメリカ時代、69年日本グランプリ、スイスでの生活、間瀬さんのスイスでの写真展
・「自分が日本でこの(シフェールの)写真を持っているより、スイスにあったほうがいい」
・質問タイム
(質問しちゃった、長いタルガフローリオのどこでどうやってその写真とれたのか気になったので)
・69年日本グランプリタキレーシング、当時のスイス企業のスポンサー、スティブマックイーンとの関係
私は、死がドライバーを神格化するっていうのは、認めなきゃいけないような認めたくないような、そんなスタンスなんだけど
間瀬さん「(またシフェールと会って)もっとたくさん話をしたい」
阪和明さん「(彼のように)速くて性格のよいドライバーがまた出てきたらいいな」
という言葉を聞いて、なんだか私も腑に落ちたところがありました。
亡くなったドライバーの神格化がいいか悪いか考えるよりも、もうアッチに行っちゃったんだから生前の思い出を語ろうよね、って思いました。
やっぱりステキな人だったんだなあ、シフェールって。
いくら昔のレースデータを見ても、文字として書かれたものを読んでも、実際経験した人にうかがう話に勝る情報量はないかもしれない。
いい夜でした。